警察が隠れた場所で取り締まりをする理由とは
車やバイクを運転する人にとって、交通違反で検挙されることほど嫌な経験はないでしょう。
特に、スピード違反の取り締まりは木陰や標識の裏など、ドライバーから非常に見えづらい場所で速度を計測しているため、いつ速度をチェックされたのか気づかない人も少なくありません。
そして、突如目の前に「止まれ」のフラッグを持った警察官が登場してパトカーが止まっている場所へ誘導され、違反切符を切られてしまうのです。
こうした経験から「なぜドライバーから分かりにくい場所で取り締まりをするのだろう」と疑問を感じる人は珍しくありません。
速度違反の取り締まりをする警察官が隠れた場所にいる主な理由は、「交通事故が起こるリスクを下げること」にあります。
日常的に交通法規を守らない人は、交通法規を淳書している人と比べて事故を起こすリスクが非常に高いのです。
そのため、警察としては「日常的に交通法規を守るように促すことができれば事故を減らすことに繋がる」と考えて取り締まりを行っています。
その1つがいわゆる「ネズミ捕り」と呼ばれる方式であり、この方法で速度違反を取り締まることにより、ドライバーの安全に対する意識が喚起されることを期待しているわけです。
高速道路で巡回している白バイや覆面パトカーに関しても、同様の意図があります。
速度違反で検挙された人の大半は「それほど速度が上がっていることに気付かなかった」、あるいは「速度に関する交通標識を見ていなかった」という感想を述べています。
つまり、安全運転に関する意識が薄れた状態にあったわけです。
当然ながら、違反切符を切られた後は、走行速度や道路標識をより注意しながら運転するようになるでしょう。
結果として、交通事故が起こるリスクを下げることに繋がっているのです。
唯一の例外は「道路標識が見えない状態になっていた」というケースです。
速度や一時停止などの標識に木の枝や他の看板が重なっており、明らかにドライバーが内容を視認できない状態になっているなら、検挙に関して正当性がなくなるのでその点を主張しても構いません。
各ドライバーは緊張感をもって運転することが必要
確かに、警察に止められることや減点されること、違反金を課されることはまったく嬉しい経験ではありません。
むしろ、かなりフラストレーションが溜まることでしょう。
とはいえ、「これからはもっと注意しよう」と思うのも事実です。
実際、悲しい事故を防止するためには、各ドライバーが常に緊張感をもって周囲に気を配りながら運転することが欠かせません。
「警察が見ている間はしょうがないから速度を下げよう」という意識では残念ながら事故防止の効果が薄いということを銘記しておきましょう。