インタークーラーのメンテナンス

ターボ車に付いているインタークーラーとは?

ターボ車にはインタークーラーと呼ばれるパーツが取り付けられています。
逆に言うと、NAエンジンの車には不要のパーツです。
これは、吸入した空気の温度を下げるためのものです。

ターボ車では、空気を通常よりも多く吸い込んで、それを圧縮した状態でエンジンに送り込みます。
吸入空気を「過給」するという作業ですが、これによりさらに強い燃焼力が達成されてパワーが出るわけです。
ただし、ここで一つの問題が生じます。空気は圧縮して空気圧を高めると、温度が高くなってしまうのです。

そうなると、空気の体積も大きくなってしまって、たくさんエンジンに送り込んでもあまり燃焼してくれないことになります。
つまり、せっかく圧縮しても意味がない状態に陥るわけです。

こうした状態を防ぐために、空気を冷やす必要があります。
そうすれば、圧縮した空気の密度度が高まり、より強い燃焼効果を維持できます。
そのために、インタークーラーが存在するのです。

こうしたことから、インタークーラーはサージタンクの直前に設置されています。
流れとしては、吸入口からエアフィルターを通り、過給器もしくはターボで圧力をかけてから、インタークーラーに送られ冷やされてからエンジンに入っていくというものです。
インタークーラーでは、できるだけ外気温に近い温度まで下げるように機能を働かせます。

過給圧によっても異なりますが、過給した空気は80度から100度くらいにまで達することがあります。
そこから温度を急激に下げるわけですが、外気温が高いとなかなか下がらないこともあり、インタークーラーの質と良好な状態を保っておくことが重要になってくるわけです。

インタークーラーのメンテナンス方法とは?

空冷式インタークーラーは、フィンで空気を冷やす構造になっています。
ここにゴミや飛び石などによって変形したり、汚れが付着したりすると効率が悪くなります。
そこで、エンジン付近にあるインタークーラーのパーツを取り出して、その目を掃除することが大事なメンテナンスとなります。
ブラシなどでこすって汚れを完全に取り除きます。

もし、目が曲がっているようであれば、細めのピンセットで丁寧に動かして正しい位置に戻します。
ここでの注意点は、フィンはとても柔らかいので、力を入れすぎると逆側に曲がり過ぎますし、下手をすると折れてしまったりします。
そのため、ゆっくりと軽く作業することが必要です。

また、インタークーラー周りのホースはゴム製ですので、劣化が起こりやすいです。
そのため、定期的にチェックして硬くなっていたり、ひびが入っていたりするようならすぐに交換します。