一般的な車両はガソリンエンジンが多い
自動車の心臓部と言ってもよい重要な基幹機器がエンジンですが、これは車種によってかなり異なる方式のものが搭載されています。
その前にまず言っておきたいのが、私たちが一般向けとして購入することができる乗用車というのはそのほとんどがガソリンを燃料にして走行する「ガソリン車」です。
これが大型トラックやバスなどの車両になると、車種によってはガソリンではなく軽油を燃料にするディーゼル車であったりします。
ガソリンを入れるためにSAなどに行くと、必ず「レギュラー(ガソリン)」「ハイオク」「軽油」の三種類の給油ホースがありますが、これはどのような燃料でエンジンを動かすかということで入れる燃料が異なってくるためです。
燃料が異なる車両というのはエンジンの仕組みそのものが異なっており、専用に精製された燃料でないとエンジン内で正常な燃焼が起こらずにエンジンが大きく傷んでしまいます。
ですので乗っている車両に燃料を補給する際には、「安いから軽油にしよう」「今はお金があるから奮発してハイオクにしよう」といったことはぜったいにせず、決められた燃料を入れるようにしましょう。
嘘のようですが、上記のような理由で実際にエンジンに適合しない燃料をセルフスタンドで入れてしまう人もいたりします。
エンジンは燃焼によってエネルギーを作る
自動車用として搭載されているエンジンは同じガソリンを燃料とするものの中にもいくつかの種類があります。
ですがどの形式であっても基本的な駆動のための仕組みには大きな違いはなく、スタートキーを回したときに内部で燃焼が起こりそのときに発生するエネルギーを使って回転のための運動力を生み出していきます。
ガソリンエンジンの行程は大きく4つに分かれており、エンジン起動中にはそれが絶え間なく循環しながら起こっていきます。
すなわち「吸入」「圧縮」「燃焼」「排気」の4つで、簡単に言えばエンジンルームに空気を引き込んで圧縮をさせることでピストンを上昇させ、燃焼によってそのピストンを下げたあとで不用になった空気を外に逃がすということです。
エンジンはピストン部から「クランク」と呼ばれる回転のための機器にレバーがつながっているので、ピストン運動が起こるとそれがクランクによって回転運動に変えられていきます。